さて、この数カ月、コロナウイルスの影響で世界が大混乱となっています。まずはどれくらい混乱したかを国別自動車販売台数で見てみましょう。
以下の数値はイギリスのガーディアンという媒体を参照にしています。
国 | 前年同月比 |
---|---|
イタリア | -98% |
ドイツ | -97% |
イギリス | -97% |
アメリカ | -53% |
日本 | -30% |
中国 | -2% |
やはり欧州はかなりのダメージを受けていますね。逆に中国はいち早く経済を再開させたためほぼダメージがない状態です。中国人の購買力未だ健在なり。
そして、ここで出てくるのが欧州メーカーのルノー。提携先の日産の影響とコロナのダブルパンチで這々の体となっています。(ブルームバーグによると、日産はグローバル全体で2万人の削減を考えているらしい)

アルピーヌなくなっちゃうの?
そして、話はルノーのブランドのアルピーヌに移ります。日産とルノーの役割分担で日産はアジア+北米、ルノーは地元欧州を担当するという様にコロナ騒動を機に決定されました。
そこで、欧州での業績を回復させるためにルノーが考え出したのが2,400億円の経費削減を行うこと。
その削減の具体的内容として、ディエップ工場含む複数工場の停止を掲げています。
不運なことにディエップ工場でアルピーヌを作っているので、アルピーヌブランド消滅ではないかとなっている訳です。
ですが、少し考えるとアルピーヌは日産とルノーを合わせて考えてもかなり特殊な性格を持つ車。
なんせ、エンジンこそメガーヌRSと共有ですが、ミッドシップのためシャシーは当然専用品。そのため、他のパーツも日産、ルノーの他の車と共通のものは少ないと予想されます。
加え、売上台数はポルシェボクスターの6割程度(それでもアルファロメオ4Cよりかは全然マシ)。
つまり、日産とルノーにとってアルピーヌは開発コストが掛かったのにあまり売れていない車。ブランドが廃止されても驚きは無いというわけです。(工場改修に43億+150人雇用している)

今後の動向が気になるところだ
なにか、当たり前過ぎだろというツッコミはおいといて、ブランドの行方が非常に気になるところですね。ブランドを売却しようにも今時ミッドシップスポーツカー専業のブランドが売れるかと言えばかなり微妙ですし、生産しても売れないのは明らかなところ。
一番理想的なのは細々と生産を続け、アルピーヌ開発で培った技術を日産の次期GTRやフェアレディZに利用すること(勿論他の車にも)。というか、そうでもしないと開発費をドブに捨てることになってしまいますよね。
もう一つ気になるのが経済の行方ですが、僕は意外とすぐに戻るのではないかと感じています。というのも、今回のコロナウイルスは、リーマンショックと違って経済システムが崩壊したわけではないから。
外出制限、自粛によって世界の経済活動が制限されており消費が落ち込んでいますが、制限解除された中国だけはもうほとんど回復。
ウイルスの第二波、第三波が来るとも言われていますが、第一波よりは小さいはずですし(予防の仕方が身についたから)、そうこうしているうちにワクチンができるでしょう。
そうなれば、中国のように今までの反動で経済活動が急激に戻ると考えています。(ここだけの話、その時のために株を仕込んでいる、この話はまた今度)