さて、先日フェラーリが人工呼吸器の部品を臨時で作っているという情報/工場を再開し始めたという情報をお伝えしました。
勿論、フェラーリ以外にも様々なメーカーがマスクや人工呼吸器の部品をものすごい速度で生産をしているわけです。今回はその中でも、GMの取り組みが少し面白いので紹介しましょう。
ちなみに、フェラーリ最大のライバル、ランボルギーニも下の写真のようなマスクをつくっています。ランボルギーニの名前が入ったタグがついており非常にイカしたデザインとなっています。(収束したらeBayで探してみよう)

一体なぜホッケーチーム?
GMは自社製品の製造ラインが止まっている間に、最前線で働く医療関係者と患者のために人工呼吸器とマスクを製造しています。
フェラーリがダイビング用品のメーカーと協力していた様に、GMはVentec Life Sysytemsという会社と協力しているようです。
そして面白いのはここから。GMは当然のことながら、地元デトロイトのために可能な限りマスクを作りたいと思っています。(目標は150万枚/月だった)
ですが、急ごしらえの製造設備のため製造速度にボトルネックが生じてしまうことに。マスクの製造過程の最終段階、消毒工程において必要とされる消毒機の能力が足りないと判明してしまいました。
GMが持っていた消毒機は一度に2,000枚のマスクを20分サイクルで消毒することができるものでしたが、製造計画に遅れを生じさせてしまっていました。
そこで猫の手も借りたいと思ったGMの会長Mark Reuss氏が閃いたのが、ホッケーチームに協力を仰ぐこと。というのも、ホッケーは試合後に道具をオゾン消毒機できれいにするため。
すぐに彼は、Red Wingsというチームに連絡を取り消毒機を貸してもらうことに。そこから更にRed Wingsのライバル、Chicago Blackhawks にもRed Wingsから連絡が行き、2チームに協力して貰えることに。
どのみちホッケーの試合も無くなっていると思うので快く貸してくれたのだと思います。
2チームの協力のお陰で、マスク製造能力が飛躍的に向上し、今では300万枚/月のマスクをWarrenトランスミッション工場で製造しています。
今や数多くのメーカーが、医療用品を本業外で製造しています。ですが、今回のGMのようにスポーツチームの手(しかもライバル同士)を借りたというのはなかなか面白いことだと思います。
コロナ収束後もこの豊かな発想力を元にGMもホッケーチームも復活することを願っています。