007の映画で皆さんおなじみのアストンマーティンですが、実は過去数回に渡り倒産を経験していたと聞くと驚く方も多いのでは無いでしょうか。
そんなアストンマーティンですが、再び経営危機に陥りそうな状況となっており、個人投資家から巨額の投資を受けることになったそうです。
![アストンマーティン DVX](https://road-to-ferrari.com/wp-content/uploads/2020/04/aston-martin-dbx-1.jpg)
アストンマーティンの株式を25%も所有するのは誰だ!?
その個人投資家というのはカナダの大富豪でレーシングポイントF1チームを所有するローレンスストロールです。
彼の(というか彼の率いるYew Tree社)が今年の1月に€5億(700億円位)を投資し、アストンマーティンの25%もの株式を得ることになりました。
彼が筆頭株主となって真っ先に着手することは、すでに2,500台もの予約を受けているSUV、DBXの生産を無事に始めることだと述べています。
そもそもですが、このDBXと今後のHVカーを製造するためにウェールズ地方に工場を建設したため、資金難に陥ったといわれています。
数年前には「自動車業界最速」で成長していると言われていたのですがね。(あの時、株を買わなくて良かった)
![アストンマーティン DBX](https://road-to-ferrari.com/wp-content/uploads/2020/04/97-aston-martin-dbx-proto-2020-otr-headlights.jpg)
DBXが今後のアストンマーティンの鍵を握る
ローレンスストロールが述べているように、すでに工場を作ってしまっているので、DBXを成功させなければアストンマーティンの再建への道は閉ざされてしまいます。
そしてこれは僕の予想ですが。DBXはアストンマーティン初のSUV、つまり今までのラインアップに無い車種となります。ということは、ウェールズの新工場は全く新しく設計された工場になっているはずで、途方も無いお金が掛かっているのだろうと推測しています。
DBXが成功したあとはF1に参戦するつもりだ
そして、2021年にアストンマーティンブランドのマーケティングプラットフォームとしてF1に参戦すると強調しています。
フェラーリのようにF1に参戦することでブランド価値を高めて行けるなら万々歳ですが懸念点もあります。
というのも、現在アストンマーティンはレッドブルと共同でミッドシップスーパーカー、ヴァルキリーを開発中ですが、F1参戦によってレッドブルとはライバル関係になってしまいます。
![アストンマーティン ヴァルキリー](https://road-to-ferrari.com/wp-content/uploads/2020/04/screencapture-astonmartin-ja-models-aston-martin-valkyrie-2020-04-21-06_09_22-e1587474697938-1024x465.png)
ライバルになってしまうとヴァルキリーの開発に影響が出てしまうことは間違いないでしょう。
このジャンルの車(ハイパーカー)は単価が高く、生産台数が少なくてもかなりの売上になるので、仮に開発中止ともなれば、開発費用と見込まれていた売上の損失でこれまたアストンマーティンに大打撃を与えてしまう・・・
アストンマーティン、道行きが非常に心配です。